クレジットカードの発展史


いまいわれるセキュリタイゼーションとは、そのような企業金融におけるセキュリタイゼーションではなく・・・


事業金融におけるセキュリタイゼーションなのです。


企業金融におけるセキュリタイゼーションは、株式、社債、CP、CD(譲渡性預金証書)など、それらの発行にあたって・・・


企業全体の信用力をバックに調達するものをいいます。


その調達資金の使途は、かりに会社内容目論見書に一定の目的が書かれていても、企業に裁量の自由があるという性格があります。


これに対して、事業金融型のセキュリタイゼーションは、一口にいえば、特定の事業ないしは資産を対象にした資産金融で、特定資産ファイナンス型の仕組みになっています。


それはこれまでのところ日本では不動産ローン、住宅ローン、リース、クレジットカードなどの分野に一部存在するだけで、消費者信用産業の分野にはまだ登場していません。


住宅抵当証書、住宅ローン債権証書、抵当証券、リース債権信託などがそれです。


その発行は行政指導の下にあります。


百貨店用のクーポンの流通


資金窮迫期においては、金融市場のボーダレス化により、内外ともに環境が同時代化し、同質化してくるので・・・


国際金融市場は自由な舞台であるといっても、自由自在に有利かつ裁量的な資金調達行動ができる状態にはありません。


その意味で、伝統的な企業金融の道が閉ざされると、圧倒的に銀行借入れの多いノンバンクが、窮地に陥らざるをえなくなります。


・・・しかし、こうした構造的ともいえる間接金融偏重型の資金調達方式は、消費者信用産業にとって、宿命的なものかというと・・・


必ずしもそうではない状況が開けてきました。


それは、短期資本市場においてCPの発行が自由化されれば、突破口を見いだしうるとするクレジットカード業界のこれまでの考え方とは別の考え方、別のチャネルによって確保される時代がやってきたからです。


セキュリタイゼーション(証券化)とよばれる新しい方式がそれです。


セキュリタイゼーションというと、これまでは、社債発行のバリエーションが拡大されることが想定され・・・


従来の企業金融における直接金融方式の延長のなかの証券発行がイメージされていました。


クレジットカード業界で・・・


平成2年(1990)における不動産狂騰に発した不動産融資規制の際においても、そうした事情は変わっていません。


平成2年の場合は、これまでのケースと違って、7、8年にわたる超長期の金融緩和のなかで、金融機関と消費者金融会社の関係は、対等に近い関係に立つ場面もあります。


そうした変化もあって、必ずしも、ストレートに、金融機関がクレジットカード会社に対して、優越的な力を発揮していた状態ではありませんでした。


しかし、今回の場合は、土地狂騰をバックにした不動産融資規制を大義名分としたノンバンクバッシングが、行政面から加えられ・・・


これが大きな力を発揮して、1年以上にわたってゼロシーリングの形で資金調達のパイプは閉ざされています。


それがノンバンクをして割高な資金調達を強いる結果にも連ながっています。


もちろん、金融の自由化が、国際市場から進められたこともあって、海外では、無担保債券の発行が80年代に認められているので、そうしたチャネルまで閉ざされてはいるわけではありません。


・・・あるいは、有価証券などによる現先運用が国内だけでなく、海外でも行えるようになっているので、全く出口なき間接金融一辺倒の時代ではありません。


クレジットカードの生成と発展


不特定多数者に貸金業務を営むことを禁じた『出資法』の規制により、CP(コマーシャル・ペーパー)の発行が、行政規制も加わって認められていません。


アメリカでは、ノンバンクがCPの発行によって、州を越え、全米規模で発展しているのに対して・・・


日本にはそうした調達環境がつくられていないのです。


このため、消費者信用産業をはじめ・・・


いわゆるノンバンクでは、ことあるごとにCP発行の自由化を求め、長年にわたって大蔵省に働きかけてきました。


しかし、そのつど、出資法の建て前や利害関係者である銀行の反対に遭遇し、要求は退けられてきました。


このような制約があるために、金融引締め政策が発動されると、直ちに、その影響をこうむって、十分な資金調達の道が閉ざされ、それが割高な資金調達を強いられるという歴史を繰り返してきました。


これがクレジットカードの歴史です。


・・・その結果、フィナンシャル・サービス会社としての独立性が弱まり、何らかの形で、金融機関への従属を余儀なくされています。

海外でクレジットカードが使えるワケ

利用者からみた場合・・・


この二つの契約は利用者と加盟店の売買契約が存在しなければ、このように動きだしません。


いい換えれば、三者間契約のクレジットカードは二者間契約のときの売買契約が・・・


加盟店との売買契約(商品などの引き渡しを受ける)と会員契約(代金の立て替え払いを受け、支払う)の二つに分かれたものということができます。


三者間契約の基本的な形はこのような仕組みになっています。


しかし、最近ではこれらが変形された契約形態の方が実際の取引では多くなってきていますね。


たとえば海外でクレジットカードを利用することができるのは、海外の加盟店が国内のカード会社と加盟店契約を結んでいるからではありません。


カード会社が結ぶ二つの契約がそれぞれ独立した業務としても存在できるように、幅広い提携が行われるようになっているからなのです。


会員契約と加盟店契約

利用者とカード会社の間では二者間契約と同じように会員規約によって会員契約が結ばれます。


この規約の中心となるのは立て替え払い契約といわれているものです。


利用者が加盟店で買い物した代金を、カード会社が利用者に代わって加盟店に一括で支払って、その代金を利用者がカード会社に支払うというものです。


会員契約と加盟店契約のそれぞれの概略は、以下のようになります。


●会員契約


・・・クレジットカードの発行を受けた利用者は、カード会社と契約した加盟店にクレジットカードを提示することによって、商品の購入やサービスの提供を受けることができる。


その代金はカード会社が利用者に代わって加盟店に支払う。


利用者は後日その代金を所定の方法でカード会社に支払う。


●加盟店契約


・・・カード会社の発行するクレジットカードを持った顧客が、加盟店で商品の購入やサービスの提供をカードですることを求めた場合、加盟店はそれを拒むことなく現金客と同じように、加盟店契約所定の手続きのうえ販売する。


その代金はやはり所定の手続きによって、カード会社に請求すればカード会社はそれを加盟店に支払う。


三者間契約のクレジットカード

クレジットカードはカード会社が利用者に貸与しているものです。


そのため、それ固有の事項が必要になるわけです。


また百貨店やホテルなどが発行する得意先向けのカードなども、この契約形態のカードに該当します。


しかし、これらのカードは従来掛け売りだった取引を、発展的にクレジットカード化したものということができます。


では次に、三者間契約のクレジットカードについて・・・。


ニ者間契約のクレジットカードのように発行会社だけではなく、それ以外の商品の販売店や'サービス提供店でも利用できるクレジットカードのことです。


利用できるのはカード会社と契約を結んだ商品の販売店やサービスの提供店です。


それらの店舗は加盟店といわれ、カード会社と加盟店との契約は加盟店契約といいます。


この方式のクレジットカードは、カード会社と加盟店と利用者の三者から構成されるクレジットカードに関する契約なので、三者間契約のクレジットカードといわれています。


二者間契約のクレジットカード

ハウスカードといわれるこのクレジットカードは小売業者などが、自社の顧客を対象に発行するわけです。


そのため、発行会社と利用できる店舗が同一のクレジットカードということもできます。


一部の百貨店やスーパーなどの発行しているクレジットカードが該当します。


契約関係は、店と利用者の間のクレジットカードを介した売買契約です。


・・・つまり「買います、払います」という契約です。


支払いの方法には、後述するように一括払い、分割払い、リボルビング、ボーナス一括払いなどがあります。


どの場合でも売買契約にともなう支払い方法の一つには違いありません。


その契約の内容は、会員規約とよばれることが多い約款に盛り込まれます。


ニ者間契約のその内容を概略すると、クレジットカード固有のカードの管理に関する事項などに加え、売買契約にともなう支払いについて取り決めたものということができます。


クレジットカードの契約関係

カード本体にされたサインと、買い物のときに伝票にするサインが一致し、初めて本人であることが認められます。


サインにはもちろん契約の証としての意味のほかに、IDを証明するという重要な機能もあるわけです。


またサインの代わりに暗証番号を本人確認に利用する取引もあります。


ID機能からもう一度、プリペイドカードとクレジットカードを比較すると・・・


前者はカードそのものに金額的な価値がありますが、クレジットカードにはないといういい方もできます。


プリペイドカードにはID機能がないので誰でも利用できますが、クレジットカードにはID機能があるので、所有者だけしか利用できません。


・・・したがって、このようにいうことができるのです。


では次に、クレジットカードの契約関係について考えていきましょう。


商品の販売店やサービス提供業者が、発行する自社だけで利用できるクレジットカードを、二者間契約のクレジットカードといいます。


ハウスカードといわれることもありますね。


クレジットカードの機能

IDカードを持っている人と、IDカードが証明する人が同一の人物であるかどうかは重要な問題です。


免許証のように顔写真があればそれで確認できますが、必ずしもすべてのIDカードに顔写真があるわけではありません。


そこで一般的にはそのカードを持っている人が、本人であると認定します。


ただしこれはレンタルビデオのように比較的安価で、IDカードを拾ったり、盗んだ人が不正な利用をしても、それほど得られるものが大きくない場合だけです。


クレジットカードも、このIDカードとしての機能を持ちあわせます。


・・・というよりは本人に与えられた信用によって利用できるわけですから、クレジットカードはIDカードに後払いの信用が与えられたカードといった方がいいかもしれません。


ただしこの場合のIDカードとしての機能は、そのカード会社の加盟店で認められるもので、それ以外の場所ではそれほど意味がありません。


クレジットカードの場合、本人であるかどうかの証明はサインが一般的に用いられています。